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Tasmania 2025 タスマニアの自然に浸る

  • 執筆者の写真: Momoko Otani
    Momoko Otani
  • 6月20日
  • 読了時間: 5分


2月のタスマニアへの旅からしばらく経ってしまいましたが、、、

今でもその時に見た風景を思い浮かべると、心に清々しい風が通るような気持ちになります。

自然の宝庫と称されるオーストラリア大陸の南の端にある島で、一体どんなエキサイティングな出会いがあるのか、、?期待に満ち満ちて始まった旅ですが、結局、一番胸に残っているのは、どこまでも広がる、何もない、誰もいない大地と大きな空でした。

「何もない」ということの特別さにしみじみと浸る、そんな旅でした。





Landing

メルボルンからタスマニア、ホバート空港へ上陸。

レンタカーをゲットして、ドライブ開始!

やっぱり車の移動は気楽でいいわ〜、と、嬉しそうな哲也。




On the road

この世界にいるのは私たちだけなんじゃないか、、、?というような風景の中をひたすら走る。

目指すはクレイドルマウンテン国立公園。




Oatlands

途中休憩で立ち寄ったオートランドという小さな町の、これまた小さなカフェ。


入ったら誰もいないので、"hello hello" と呼びかけると、

ワイングラスを片手に少しほっぺがピンクに染まった可愛いおばあちゃんが裏庭から、

「いらっしゃい、気持ちいいからちょっと庭でワイン飲んでたのよ〜」って顔を出した。

こんなふうに年をとっても、自分らしい日々を過ごせたら素敵だなあ。。。


その後に入ってきた若いカップルとのやりとりもおかしかった、、、


おばあちゃん(以下、O)「どこからきたの?」

カップル(以下、K)「ホバートだよ」

O「何でここ(私の店)にきたの?」

K「おばあちゃんの店、Googleで結構評価高かったんだよ」

O「へー、そうなんだ、知らなかったけど嬉しいわ」

K「そのこと教えてあげられて良かったよ(笑)」


そんな世界の果てにある様な店でしたが、、、

決済は、「最近近所のそういうことに詳しい友達にセッティングしてもらったから、カードでもタッチでもなんでもいけるよ」って自信満々のおばあちゃん。キャッシュレス化は進んでいました(笑)




Peppers Cradle Mountain Lodge

無事、クレイドルマウンテンの宿泊地、Peppers Lodge に到着。

とりあえず、ビールでタスマニア上陸を祝う。

このロッジは国立公園の大自然の中にあり、ワラビーやウォンバット、カモノハシなど、いろんな動物に出会えます。敷地内で普通にうろうろしている動物たちにちょっとびっくり!警戒心が明らかに薄いので、きっと大切にされているんだろうなあ、、、




Cradle Mountain 

2日目は、クレイドルマウンテンとダブ湖周辺をトレッキング。

朝は降りしきる雨の中、ここまで来たのだから!と自身を鼓舞して歩き始める。

しばらくすると雨足も遠ざかり、ダブ湖を周遊して、他の軽いコースも2つ歩くことができました。

雨が上がってお日様の光がじわじわと湖や山を覆って行く様子、湖面に張り出した盆栽の世界観を体現したような荒々しい松、ささやかな音を立てながら寄せては返すさざなみ、宝石箱のような小石や葉っぱの吹き寄せ、ふわふわのビロードのよう苔を纏った古木、、、自然の放つポジティブなエネルギー満ち満ちた場所でした。




Overland Track

ダブ湖から別のスポットへ向かう道すがら、野生のウォンバットに遭遇!

大きな空の下、風の吹き渡る草原でゆっくり草を食べながらノロノロと移動する姿は「癒しそのもの」と呼ばずして何と呼ぼう、、、偶然その場に居合わせた一握りの人間が静かに見守る中、ゆっくりと現れてゆっくりと消えて行きました。

悠久の時間を生きる妖精に出会った様な幸福な気持ちになったのは、私だけではなかったはずです。



次の日は前日から一転、朝から雲ひとつない見事な青空に悔しがる哲也(笑)




Marakoopa Cave 

マラクーパ鍾乳洞は、のんびり羊たちが草をはむ牧場の地下に広がる鍾乳洞。

小さい入り口からは想像できないような大空間が広がっています。

パイプオルガン、大聖堂、クラゲ、などと名付けられた壮大なスケールの鍾乳石に息をのむ、、

明かりを消すと、洞内に生息する土ホタルが夜空の星の様に静かに光を放っていました。




Ross

ロスはタスマニがまだイギリスの植民地だった頃に建てられた女性犯罪者の収容所と、囚人たちによって建設された古い橋で有名です。現在も健在な立派な石造の橋は、当時は交通の要所だった様です。

収容所を見学して、窓からの景色を眺めていると、200年近く前にこの地に送られた人々(軽犯罪の人も多かったと伝えられている)はどのような思いで日々過ごしていたのだろう、、と考えずにはいられませんでした。ここから出てから、タスマニアのどこかで歩み出した新しい人生に幸せがあったことを願います。


町には、魔女の宅急便でキキが働いていたパン屋さんのモデルになった店(真相は不明)があるということで日本人観光客にも知られているようですが、この店は行った日はあいにく定休日でした。




Wineglass bay 

フレジネ国立公園の中にある、美しいビーチ、ワイングラスベイを上から眺めるべく、溶岩で溶けた時のまま残っているような不思議な赤茶色い巨岩の重なる山に登る!

岩と岩の隙間を縫うように敷かれた登山道を登ること約30分で、展望台に到着。

空の青と海の青、青の中にもこんなにニュアンスの違う色があるのだなあ、、ただただ見惚れる景色。




Devil's Corner 

立ち寄ったワイナリー、デビルズコーナーで念願のタスマニア牡蠣とキリッと冷えた白ワインの幸せ。





Port Arthur

オーストラリア最大の流刑所、ポートアーサーへ。

タスマン半島の先端に位置し、周囲を海に囲まれた煉瓦造りの屈強な建物に多くの囚人が収容されていたということで、当時は現在の静かで美しい港町とは随分と趣が違ったことと思います、、、5,6歳から中学生くらいまでの子供の囚人の入る刑務所もあったようで、1800年代の子供達を取り巻く状況は随分とハードだったのでしょうね、、、沖合から建物を眺める船の上で少し悲しい気持ちになりました、、、





Hobert

旅の最終目的地、タスマニア州最大の街、ホバート。

オーストラリアの中でもかなり初期に西洋人が入植した街ということで、重厚な石造のな建物が建ち並ぶ美しい港町です。洗練された都会的な顔と、海や山からの豊かな幸がすぐ手の届くところにあるワイルドな雰囲気が共存しているのがとても魅力的。ゆったりとしてホバート愛に溢れる人たちが暮らす、世界の果てのパラダイスのような街でした。



とっても遠かったけど、この場所の空気を肌で感じることができて本当に良かったです。

ありがとう、タスマニア!

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